ロジカルライティング

ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)

ビジネス文書の書き方について、非常によくまとまっていてすぐにでも実戦に応用できそう。
文章の書き方についての方法についてはいろいろな書籍が出版されているが、内容が濃すぎて、実際に文書を書く際に思い出せないことが多い。


その点、この本は実際に文書を書く際に気をつけるべきポイントが簡潔にまとめられていてよい。
内容は、

  • 記述すべき内容をMECEでまとめる
  • So What?/Why So?の問いを繰り返し、ただしくMECEとなっているかを確認する
  • 読み手に伝えるための、文書の構成の仕方
  • 読み手に伝えるための、日本語の表現の仕方

となっている。


いくつか、気に入った点を挙げると
P42-43

その表の説明として、「スケジュールは以下のとおり」などと書いていないか。また、報告メモなどに「当支店の販売力強化上の課題は次のとおり」などと書き、その下に課題の中身を7つも8つも箇条書きで列挙していないだろうか。これでは肝心のエッセンスを「以下の」「次の」でかわしており、「結局どういうスケジュールなのか?」「要するに何が課題か?」がはっきりしない。「以下の」「次の」という表現をご法度にして、そのエッセンスを明文化するわけだ。


p63

体言止めとは、「独立志向の重視」のように、名詞や名詞化したことばで終わる表現だ。短くまとめようとすると体言止めを使いたくなる。体言止め自体が悪いわけではないが、「独立志向の重視が・何を・どうしているのか」という、主語・述語・目的語があいまいになりがちな点に注意しよう。


p174

日本語表現上、気をつけたいことは、接続詞への頼りすぎが、説明の切り口を文頭に出すのを阻む落とし穴になることだ。