自動設定(AutoDiscover)の仕組みを利用して、メールアカウント設定を行う方法(中小企業向け)


Outlookの場合、メールアドレスとパスワードを入力すると、サーバの設定を自動的におこなう仕組みがあります。(AutoDiscover)
ある程度の企業の場合は、Exchange ServerやAutoDiscoverに対応したサーバを導入することで、この機能を利用して簡単にアカウントの設定ができると思いますが、中小企業の場合は難しいと思います。


ここでは、レジストリの設定とファイル共有上に設置するxmlファイルを利用してこの機能を活用する方法を紹介します。

  • xmlファイルの作成

以下の内容のxmlファイルを作成し、ファイル共有に置きます。




email
settings

POP3
POP3サーバーのアドレス
POP3サーバーのポート番号
サーバ上のユーザ名が、メールアドレスの@の右側と異なる場合はここに入力(同一の場合は、この要素は不要)

off

on

on


SMTP
SMTPサーバのアドレス
SMTPサーバーのポート番号

off

on

on

on



その他の設定可能項目は、以下のリンクを参照
Plan to automatically configure user accounts in Outlook 2010 | Microsoft Docs

  • 以下の内容のテキストファイルを作成し、拡張子を.regとして保存(Outlook2007の場合)

Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\12.0\Outlook\AutoDiscover]
"設定対象のドメイン名(例:hogehoge.com)"="\\\\サーバ名\\共有名\\ディレクトリ名\\作成したxmlファイルの名称"

  • 作成したregファイルを、設定対象のPCでダブルクリックし、レジストリの登録をおこなう
  • Outlookを起動し、アカウントの追加画面でメールアドレスを入力すれば自動設定が行われ、アカウントが登録される